悪人

悪人　（２０１０公開）

【監督】
　李相日
【出演】
　妻夫木聡、深津恵里、樹木希林、岡田将生、満島ひかり、柄本明、宮崎美子　　

【物語】
　清水（妻夫木）は、長崎に住む土木作業員。無口で人付き合いが苦手な彼は、自分を養ってくれた祖父母とともに、暮らしていた。

　清水は出会い系サイトで、一人の女性と会う約束をした。その女、光代（深津）は、恋人のいる妹と佐賀で２人暮らし。幸せそうな妹と違い、彼氏も友達もなく、紳士服店で働き、家に戻るだけの毎日を送っていた。孤独感から、出会いを求めて、清水の誘いに乗った。
　孤独な２人の間に何かが生まれそうであった。

　その頃、福岡では若い女性の死体が発見された。遺体は、保険会社のＯＬ、石橋（満島）と判明した。事件当日の夜に会っていた大学生の増尾（岡田）が重要参考人として、手配された。すぐに増尾は警察に拘束されるが、ＤＮＡ判定の結果、シロだった。

　警察は、石橋の携帯電話の履歴から犯人像を求めていくと、驚く事実が発覚する。石橋は出会い系サイトの常連で、複数の男と付き合ったという事実が。

　そして、警察はその中に，清水という男がいたことを知る。　

【かえる先生のコメント】
　妻夫木くんの悪役、深津さんのモントリオール世界映画祭主演女優賞と、前評判のとても高い映画でした。
　主人公の祖母役の樹木希林さんも、犯罪者の家族役を切なく演じ、日本アカデミー賞助演女優賞です。

　“だれが悪人なのか”というキャッチフレーズでしたが、これを語り合うのが、この作品の楽しみ方なのだろうと思います。主人公２人に対し、満島＆岡田の“悪人”っぷりが対称的です。岡田くんのファンはさぞかし泣いているでしょう。
　他にも、何かと悪人が出てくるので、爽快な映画ではありません。

　ラストシーンは原作で補充すると、一層よく分かります。　

★★☆☆☆

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