BATMAN (1989公開)

【監督】
ティム・バートン
【出演】
マイケル・キートン、ジャック・ニコルソン、キム・ベイシンガー、ビリー・ディー・ウィリアムズ、マイケル・ガフ、パット・ヒングル
【物語】
犯罪と暴力の街、ゴッサムシティ。無力で腐敗しきっている警察とは別に、犯罪者をとらえる謎の人物が出現した。
それは、コウモリを想像させる姿をした男。彼は制裁を加えた犯罪者に「自分のことを話せ」と言い残し、去って行った。
この“バットマン”と呼ばれるようになった男を追う新聞記者ノックスと、カメラマンのヴィッキー(キム)は、パーティーに出席した警察長官ゴードン(パット)に取材に行った。そこで、ヴィッキーは、このパーティーの主催者で大富豪のブルース(マイケル)と出合った。
一方、ゴッサムを牛耳るマフィアにはいざこざが起きていた。幹部の愛人に手を出したジャック(ジャック)は、罠にはめられ警察に捕まりそうになった。そこに現れたバットマンとの格闘の末、化学薬品の液槽に転落したジャックは、容姿が変わるとともに、精神に異常をきたした。
ジャックは、自らをジョーカーと名乗り、マフィアを自分の手中にし、ゴッサムを混乱の渦に陥れようとするのだった…
【かえる先生のコメント】
今やアメリカンヒーローは数多いけれど、スーパーマンとバットマンの2大ヒーローが、何よりも際だった存在であることは間違いありません。陽のスーパーマン、陰のバットマンです。この映画では、その陰の世界観に圧倒されました。
バットマンが活躍するゴッサムシティ。この暗く退廃的な都市のイメージを作り上げたのが、ティム・バートン監督です。今やジョニー・デップとのコンビで知らない人はないでしょう。実に見事な映像です。ゴッサムという街をもキャラクターのようにイメージづけた功績はすごいことです。
そして、ジャック・ニコルソンの起用。バットマンのヴィラン(悪役)は、すべてサイコな人間です。そこがスーパーマンなどのヴィランと違うところです。犯罪の目的がすでに狂っている、演技も狂っている、傍目から見ると変人でしかない。こういう役をジャックにやらせれば世界一でしょう。
映画のイメージ曲はプリンスの起用。あぁ、ゴッサムがよく似合うアーティストをよくぞ見つけました。「バットダンス」という曲の作りもPVも、誰も考えない表現力で、まさにプリンスといったところです。
★★★★☆
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