フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン

FLY ME TO THE MOON (2024公開)

【監督】
 グレッグ・バーランティ
【出演】
 スカーレット・ヨハンソン、チャニング・テイタム、ウディ・ハレルソン、ジム・ラッシュ、アンナ・ガルシア
【物語】
 ニューヨークで広告プランナーとして働くケリー(スカーレット)は、嘘とはったりで成果を上げてきたやり手である。今日も自動車業界に乗り込み、大手の契約を勝ち取ろうとしていた。

 そんなケリーに近付いたのは、政府のエージェントであるモー(ウディ)。これまでにケリーが行った詐欺行為、数々の偽名を把握していることを告げ、ある任務に協力するように強いるのであった。

 場所は変わって、NASAのケネディ宇宙センター。アポロ11号の発射責任者コール(チャニング)は、真面目で融通が利かない男。ソ連に先を行かれている宇宙開発競争に、逆転勝利を収めるべく有人の月面着陸ミッションを任されていた。

 しかし、ときはベトナム戦争のまっただ中。莫大な費用がかかるアポロ計画に、世論は冷たい。万全を期したいのに、予算は削られ、発射計画そのものが見直されようとしていたのである。

 頭が痛い日が続くコール。残業が終わり、いつものダイナーレストランに立ち寄ると、そこには見たことのない美女がいた。勇気を出して声を掛けたが、それ以上は何もできず帰宅した。

 翌日、センターの立ち入り禁止区画に、許可の無さそうな女性が侵入していた。咎めるコール、振り返る女性。それは昨晩の女性だった。

「私がアポロ11号の広告部門を任されたケリーよ、よろしくね」

 ケリーの可笑しな戦略により、アポロ11号計画は、どうなってしまうのだろうか… 

【かえる先生のコメント】

 「アポロ11号は本当は月面着陸をしていない、地球で撮られたフェイク画像だ」という都市伝説を扱った、コメディタッチのドラマです。

 中学生の頃に「カプリコン1」という大好きな映画があって、それは本題材をシリアスに展開させたものです。「宇宙兄弟」も大好きだし、この作品は絶対に見るべし!と鑑賞してきました。

 まずは映像が良かった!60年代のレトロなアメリカの様子の再現。NASA内部も当時の雰囲気を出していて、実話感がたっぷり感じられました。

 そして、ロケットを飛ばすために多くの人間がそれぞれのポジションで力を尽くすという行為に熱いものを感じました。こんな夢のような挑戦をやってしまうアメリカの国力、人類の叡智って凄いですね。

 さて物語の方は、胡散臭い女(スカーレット)がアポロの広告担当として、世論を動かし、議員を動かすために、アイデアを駆使し強引に進めていきます。最初はチャニング同様疑いの目を持って見ているのですが、段々、見ている自分も彼女に乗せられてしまうところが面白かったです☆

 肝心の月面着陸フェイク映像がどうして作られ、結果どうなったかを明かすことはタブーですね。ぜひ、見て楽しんでください。

★★★★☆

コメント