HUGO (2012公開)

【監督】
マーティン・スコセッシ
【出演】
エイサ・バターフィールド、クロエ・グレース・モレッツ、ベン・キングズレー、サシャ・バロン・コーエン、クリストファー・リー、ジュード・ロウ、ヘレン・マックロリー、マイケル・スタールバーグ
【物語】
1930年代、パリの駅構内に隠れ住むヒューゴ少年(エイサ)。
時計職人の父(ジュード)を火事でなくしたヒューゴは、この駅の時計を管理する叔父に連れられ、その仕事を次第に自分1人で行うようになっていた。
そんな寂しい生活を送るヒューゴには、ある目的があった。それは、亡くなった父が博物館から手に入れた“機械人形”を直すことだ。父の遺した手帳を見ながら、部品を集め、少しずつ機械人形は元の形を成していくのだが、人形の胸のあるハート型の鍵穴が、彼をいつも悩ませるのであった。
ヒューゴが、いつものように駅構内の玩具屋からネズミのおもちゃを盗もうとすると、店主のジョルジュ(ベン)に見つかった。ポケットの中の物を出せと言われたヒューゴは、大切な父の手帳を取り上げられてしまった。
ヒューゴは機械人形を動かせるようになるのだろうか。そして、動いた機械人形はヒューゴに何をもたらすのであろうか‥
【かえる先生のコメント】
この作品の感想は難しい。何を書いてもネタバレになりそうだからです。そこで、チェック後半にちらっとネタバレしますので、避けたい人はここで読むのを止めるとよいでしょう。映画を見たら、またブログ覗きに来てくださいね。
さて、この作品は極上の3D作品。「アバター」の次に、3D映画として評価したいと思います。
スコセッシやスピルバーグなどの巨匠監督が、次々と3Dに挑戦していきますが、スコセッシ監督の仕事は実に素晴らしい。駅構内の奥行き感はハンパないです。また保安官の頭が飛び出す感もすごかった。奥行きを出す3Dと飛び出す3Dの両方で見事でした。
俳優では、年配の役者がいいんです。「ガンジー」でアカデミー主演男優賞のベン・キングズレー。そしてクリストファー・リー!この人89歳。もはや本物のドラキュラとしか思えない。
フレッシュなところでは、クロエちゃん。好奇心旺盛な年頃の女の子役が似合います。吹き替えの声も良かった。
で、ここから物語について語ります。この映画、子供向きのファンタジー映画って思わせて、全然違いました。大人のための、映画を愛してやまない人のためのヒューマン映画です。
予告の“機械人形、街が1つの機械、世界の運命を変える”というキーワードから、ファンタジー世界だとしか思えませんでしたが。
オールド映画ファンの人にこそ薦めたい映画です。観たらスコセッシ監督が好きになります。そして3D化した意味も伝わってくることでしょう。
★★★☆☆
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