INNOCENTS (2023公開)

【監督】
エスキル・フォクト
【出演】
ラーケル・レノーラ・フレットゥム、アルヴァ・ブリンスモ・ラームスタ、ミナ・ヤスミン・ブレムセット・アシェイム、サム・アシュラフ
【物語】
9歳のイーダ(ラーケル)は、引っ越しの車の中にいた。隣には姉のアナ(アルヴァ)。「あぁ、あぁ」と唸り視線が合わない自閉症の姉の腕をつねるイーダ。何の反応もない。
新しい家は団地のマンション。荷解きで忙しい両親は、姉を連れて外に遊びに行くようにイーダに言った。どうせアナは同じ場所にいるだけと、イーダはアナを置いてぶらぶらと周りの様子を見に行った。
すると同じ年くらいの少年ベン(サム)に声を掛けられた。森の中の秘密基地に案内され楽しくなったイーダ。すると、ベンは石ころを念じただけで動かす能力を見せてくれた。驚いたイーダは大きな石を取ってきて「これもやって」とせがむが、「大きいのはできないんだ」と言われた。
家に戻ると、かいがいしくアナの世話をする母の姿。面白くないイーダは、姉の靴に割れたガラス片を入れる意地悪をした。その靴を履いてもわずかな反応しかしないアナであった。
その頃、団地に住むアイシャ(ミナ)は足に異変を感じていた。まるでガラスを踏んだかのような痛み。アイシャは家を出て異変の原因を探す。そこにはアナがいた。アイシャはそっと隣に座り、心の中でアナと交流を始めた。
そこに戻ってきたイーダ。こうして出合った4人の子供たち。そして事件が始まる…
【かえる先生のコメント】
北欧のサスペンス映画。「ミッドサマー」「ハッチング孵化」「ラム」に続き、イカれた世界が本作でまた広がりました。福祉・教育の北欧というイメージは捨てましたよ、もう(×_×)
最初に言っておきますが、猫好きの人は決して観てはいけません。他にも、とにかくモラルに欠く描写に精神が参るお話です。
ノルウェーのアカデミー賞らしいアマンダ賞で、4人の子供たち全て主演俳優賞にノミネートされたそうです。「無垢」を意味する題名のイノセンツですが、邪悪さを滲ませる演技が評価されたのだと納得する名演でした。
主人公は平凡少女。姉は自閉症。男友達は念動力者。女友達はテレパス。で、姉が増幅器のような役割を果たし、念動力やテレパスの力が強くなっていくという設定です。とにかく、胸糞が悪い展開で、観ていて辛かったです(ーー;)
ああ、北欧の正体はこれか、こんな話がウケるなんてひどい国だぜ、と思いきや、原作は日本の大友克洋の「童夢」だって!?ああ、大本は日本だったのかとうなだれる私でした。
★★★☆☆
コメント