誰も守ってくれない (2009公開)

【監督】
君塚良一
【出演】
志田未来、佐藤浩市、松田龍平、木村佳乃、柳葉敏郎、石田ゆり子、佐々木蔵之介、冨浦智嗣
【物語】
小学生の姉妹が刺殺される事件が起きた。犯人に浮かび上がったのは、18歳の少年。
勝浦刑事(佐藤)が容疑者宅にかけつけると、すでにマスコミと野次馬で家は囲まれていた。少年はすぐに移送され、残された家族は混乱の中、離婚・改姓・移転の手続きを、警察に言われるままするのであった。
中学生である妹の沙織(志田)は、ちょうど同じ年の娘を持つからと勝浦刑事が別の場所に連れて行くことになった。実は、勝浦の家庭も崩壊寸前で、この週末は娘が提案した家族旅行に行くはずだったのだが…
しかし、勝浦は、どこに行ってもマスコミにかぎつけられ逃避行の難しさを感じた。しかもネットの掲示板では、「加害者をさらせ、家族も糾弾せよ」と書き込みが続くのだった。
普通の中学生から一夜にして人生を狂わせた沙織は、一体どこへ向かえばいいのか…
【かえる先生のコメント】
加害者家族ものです。ドキュメンタリー風な撮影というのが売りの一つでした。
君塚監督ということで、フジテレビ作品。マスコミがマスコミを糾弾するの?と腑に落ちない感じはしますが、これを機に報道姿勢を考えるという意思表示かもしれません。
ドキュメンタリー風なので、たぶん事実に基づいた描写です。加害者家族が離婚するというのは、一度離婚して改めて妻の籍に入り改姓するということです。中学生は就学義務免除となり、どこかにかくまわれるらしいです。
そういうリアルさを求めたなら、女の子の保護に男の刑事がつかないほうがよかったのでは?
嫌な人たちが大勢出てきて気分を害します。これが現実に近いのかと思うと、また暗い気持ちになります。
加害者家族ものは、東野圭吾作の「手紙」が一番好きです。(あっ、小説版ですよ! 映画は×)
★★☆☆☆
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