PEARL (2023公開)

【監督】
タイ・ウェスト
【出演】
ミア・ゴス、タンディ・ライト、マシュー・サンダーランド、デヴィッド・コレンスウェット、エマ・ジェンキンス=プーロ
【物語】
1918年、テキサス。母のドレスをこっそり借用し、思うまま踊るのは、スターを夢見る農場の少女パール(ミア)。
しかし、母(タンディ)に見咎められ、農場の仕事に戻る。
ドイツ系移民の母は厳しい。折しもスペイン風邪の猛威が吹き荒れ、人々はマスク生活。戦争のせいでドイツ系には当たりも厳しい。母は、実直に生きることが家族の幸せと考えていたのだ。
さらに、病気の父(マシュー)は車椅子生活。意思表示もたどたどしいほどの病状であった。母と娘は、その介護にも追われる生活を送っていた。
パールの楽しみは、父の薬を町に買いに行くおつかいの日。そのついでに、こっそり映画を見て、スターへの憧れを強いものにしていた。
この日は、見終わった後、たまたま外に出てきた映写技師の男(デヴィッド)と出合った。映画を見るだけでなく、そこに出るのが夢と語るパールに、「君ならなれるよ」と優しい言葉を贈られた。
るんるんと家路につくパール。しかし、現実が彼女を苦しめる。「この農場から出ていきたい」そんな彼女にチャンスがやって来た。
義妹(エマ)から聞いた話では、近々この町で、アメリカ全土を回る慰問ダンスチームのメンバーを決めるオーディションが開かれるというのだ。それはスターへの確実な歩みとなるであろう。
パールの夢は叶うのであろうか…
【かえる先生のコメント】
あらすじだと、青春サクセスストーリーみたいになってしまいましたが、本作品はスリラー映画です(^_^;
ホラーのA24作品であり、「X」という映画の前日譚になります。パールという少女は、Xに登場した老婆の若かりし頃というわけです。とはいえ、Xを見ていなくても鑑賞はできるようになっています。
Xを見てない人にはネタバレになってしまいますが、どうやってあんなサイコな老婆が出来上がったかというのが、本作の中心です。
まあ、時代とか、厳格な母とかあったけれど、あれは生まれつきだろっ!と言いたくなる少女でした。厳格な母と言えば「キャリー」ですが、キャリーのように可愛そうと思うことはなかったなあ…
ホラーらしく血飛沫のシーンはあります。それよりも、パールが人との関わりの中で、「あっ、へんなスイッチ入ったな」と感じるミア・ゴスさんの狂った演技が怖かったです(×_×)
3部作ということで、次作は撮影中。題名は「マキシーン」。前作「X」のヒロインが、次のサイコパスになるってこと??
★★★☆☆
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