PHANTASM (1979公開)

【監督】
ドン・コスカレリー
【出演】
マイケル・ボールドウィン、ビル・ソーンベリー、レジー・バニスター、アンガス・スリムク、キャシー・レスター、テリー・カルバス
【物語】
墓地でトミーが殺された。ラベンダーの匂いを放つ謎の美女によって。
トミーの葬儀に、親友のジョディ(ビル)は参列した。この墓地には1年前に死んだ両親も眠っている。弟のマイク(マイケル)も、落ち着かない様子だ。弟は、こう言うんだ。
「異常に背の高い男(アンガス)が、トミーの棺を軽々とかついで車に載せていったよ。それにたくさんの小人が変な叫び声をあげて、僕の後ろにいたんだ」
ジョディは、弟の話も聞かず、その夜知り合った女と仲良くなり、墓地に向かった。マイクはそれを目撃していた。そこに、例の小人の影が…
叫び声をあげて逃げる弟を、ジョディは追いかけた。墓地に残ったのはラベンダーの香り。
翌日、意を決して霊園に潜入するマイク。しかし、墓守に見つかり、追いかけられた。その瞬間、うなり声をあげて“銀色の球体”が飛んできた!
間一髪逃れたマイクを、こんどは背の高い男が追ってきた。兄のいる自分の家へ必死で逃げるマイク。
ジョディ・マイク兄弟は、この異常事態に、力を合わせて対抗する。
【かえる先生のコメント】
“銀色の球体”が主役といってよい作品です。ソフトボールくらいの金属球が、ハイスピードで人間を追いかけるように不規則に飛び回り、球体からドリルも出て、人を襲うんです。70年代の特撮の技術では、すごいことです。
で、いわくつきなのです。この小道具を考案したウィラードは、撮影中に急死。球体の設計図、記録も消え失せて、誰もあれがどうやって飛んだのか、もう分からないんです。
“銀色の球体”以外でも、“背の高い男”の指を切り落としたり、指が悪魔の虫に変身したり、小人の設定も薄気味悪い映画でした。
もう一つ書くことが。この作品の「ビジュラマ」という音響技術です。4チャンネルの立体音響で、“銀色の球体”が飛び交う、唸り音を表現しました。今では、当たり前の音響ですが、この作品が元祖?になるのかな?
★★★☆☆
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