すずめの戸締まり (2022公開)

【監督】
新海誠
【出演】
原菜乃華、松村北斗、深津絵里、花瀬琴音、伊藤沙莉、神木隆之介、花澤香菜、松本白鴎、染谷将太
【物語】
宮崎県に住む女子高生、鈴芽(原)は登校中に、旅人らしき青年とすれ違う。
その青年、草太(松村)は鈴芽にこう話し掛けた。「この辺に、廃墟がない?扉を探してるんだ」と。
なぜか気になった鈴芽は、友達に忘れ物をしたと言い訳し、廃墟へと向かったが、彼とは出会えなかった。代わりに、扉を見付けた。くぐり抜けるときに、美しい星空と草原の世界を垣間見られる、不思議な扉だ。
そして、扉の近くにあった石を地面から引き抜くと、たちまち石がネコの姿に変わり、どこかへ行ってしまった。
学校に戻り友達と談笑していると、地震速報が鳴り響いた。窓の外には赤い煙のようなものが廃墟から伸びていた。しかし、その煙は鈴芽にしか見えなかった。
慌てて廃墟に戻ると、草太があの不思議な扉を閉めようとしていた。鈴芽が草太とともに扉を閉めると、赤い煙は消え去った。草太は、それを“ミミズ”と呼んだ。
けがをした草太を家に案内し、手当をした鈴芽は、草太が“閉じ師”という、扉から出る災いを防ぐ役目をもつ者であることを知った。
そこに、窓からあのネコが現れた。「鈴芽、好き」そして草太には「お前は、じゃま」と言い、草太を児童椅子の姿に変えてしまった。
逃げるネコを追う、椅子と鈴芽。不思議な出来事に巻き込まれていく鈴芽の運命は…
【かえる先生のコメント】
ジブリ映画から新海誠映画の時代に、アニメ映画の王道が変わったと感じています。「君の名は」「天気の子」に続く第3弾も、青春甘酸っぱいファンタジー恋愛映画でした。
公開前の推し情報が溢れ過ぎていたこと、「地震速報があるので鑑賞ご注意を」という警告、劇場をジャックしたかのようなシネコン占有と、反発したくなる要素がありましたが、純粋にファンタジーアニメとして面白かったと思います。
まず主人公の鈴芽。予告では平凡な顔立ちでしたが、映画を見進めているうちに、可愛い良い娘だと好印象に変わりました。声優さんも知らない人でしたが、良かったと思います。しっかりと、主人公に寄り添えて鑑賞できました☆
この娘が、ネコを追って九州、四国、本州と移動するロードムービー風な展開。途中で出会う人たちが、みな優しく世話焼きなのも微笑ましい。エンディングで、それぞれとまた再開する絵がすごく好きでした。
災いを防ぐために扉を閉じるという世界観や、閉じ師の青年を序盤に椅子に変えてしまったことなど、まさにファンタジーの王道をゆく作品でした。目新しさはないかもしれませんが、私は大好物です。
★★★★☆
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