BORN ON THE FORTH OF JULY(1990公開)

【監督】
オリヴァー・ストーン
【出演】
トム・クルーズ、レイモンド・J・バリー、キャロライン・カヴァ、ウィレム・デフォー
【物語】
7月4日(独立記念日)に生まれたロン(トム)。ケネディ大統領の演説をそろって聴く愛国心ある一家に生まれ、幼い頃は森で軍隊ごっこ、野球にも夢中。
高校生になるとレスリングに打ち込み、州チャンピオンを狙えるほどの成績をあげた。
卒業近くになって、海兵隊のスカウトが学校にやって来た。「最高の人間を目指すなら海兵隊だ。過酷な訓練に打ち勝って国家に尽くす誇り高い仕事だ」という言葉に、ロンは海兵隊入りを決断した。
そして3年後、ロンはベトナムにいた。敵との遭遇戦で上官の命に従って取り囲んだ村は、民間人の死傷者で溢れていた。その凄惨な状況に心揺れるロンだが、敵兵に追われその場を離れた。混乱のさなか傍に現れた人影を撃つと、それは仲間だった。
罪の意識に押しつぶされたロンは上官に正直に打ち明けるが、「違う、勘違いだ」と上官はこの件を不問とした。
さらに半年後、過酷な戦線でロンは足と胸に銃弾を受け気を失った。仲間にかつがれ基地に戻ったが、そこは重傷者だらけの悲惨な所だった。
1968年ブロンクス海兵病院に入院したロンは、医師から「下半身麻痺は治らない。君は一生車椅子だ」と宣告されてしまった。テレビではアメリカの反戦デモの様子が映され、ロンは「嫌なら国から出て行け!」と吐き捨てる。
「ここを出るときは自分の足で」と、根性でリハビリを続けるロンだったが…

【かえる先生のコメント】
目を背けたくなるほど絶望に堕ちたトム・クルーズが見られる作品です。
オリヴァー・ストーン監督によるベトナム戦争映画ですので、戦争の実像が容赦なく描かれています。病院の惨状、重傷を負って心を狂わせていく負傷兵が生々しく、見るのには体力がいります。
帰還兵はリスペクトされなければ報われないと思いますが、国内で巻き起こった反戦運動の波にあおられたのは悲劇ですね。近所の一部からも冷たい目で見られ、家族からの愛も失うとはあんまりです。特に母はひどかった。
主人公は、世界の警察たるアメリカの正義を信じる純粋な若者から、反戦運動の旗手へと変貌します。まあ、あんな目に合えば至極当然。そこにエネルギーを費やすことで、精神崩壊からも解放されたのかなあと感じました。
ベトナム戦争とは違いますが、子供の頃、街角には傷痍軍人が立っていたのを記憶しています。腕や脚がなく、白い服を着て募金箱を持っていました。何か怖くて目を背けていましたが、本作のトムのような感じかと思えば、リスペクトすべきだったのかと思います。
トム様の話に戻すと、彼は学生時代にアマレスをやっていたそうで、本作でその姿が見られます。そんな夢と希望に満ちた輝く姿から、後悔と絶望のひげ姿まで、多様な演技を魅せたトム様はゴールデン・グローブの男優賞は獲得、残念ながらアカデミーの方はノミネート止まりとなりました。
※お家鑑賞(評価なし)※


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