鑑定士と顔のない依頼人

THE BEST OFFER (2013公開)

【監督】
 ジュゼッペ・トルナトーレ
【出演】
 ジェフリー・ラッシュ、ジム・スタージェス、シルヴィア・ホークス、ドナルド・サザーランド、フィリップ・ジャクソン、ダーモット・クロウリー

【物語】
 鑑定士のヴァージル(ジェフリー)は、数世紀前の絵画の真贋も、家具・調度品の価値も見抜く男。世界中のオークションからオファーが絶えない凄腕だ。

 いつも、食事中でさえも手袋をし、美術品を確かめる時だけ素手をさらす。人付き合いは苦手で、老齢の今も独身。自宅の隠し部屋で、密かに集めた無数の女性の肖像画を眺めるのが人生の楽しみであった。

 そんなヴァージルの事務所へある依頼が届いた。両親を亡くした資産家の娘から、屋敷にある物全ての鑑定を願いたいというものだ。
 仕事を受け屋敷に出掛けたヴァージルだったが、依頼人は現れず門は閉ざされたまま。怒り心頭で戻ったヴァージルの所へ「事故にあって病院にいた」と謝罪する依頼人。

 日を改めて出掛けたヴァージル。しかし、屋敷の管理人と会えたが、熱を出したという依頼人にはまたも出会えず。依頼人の伝言で、屋敷中の美術品を一通り眺めたヴァージルが興味を持ったのは、床に転がっていた古く錆び付いた歯車だった。

 機械の修理店を営むロバート(ジム)にその歯車を見せると、やはり興味を示した。「もっと部品があれば元の物を再現できるかもしれない」と。

 屋敷の鑑定の契約書を交わす約束をしても、いまだ依頼人とは会えないヴァージル。

 果たして依頼人が姿を現さない理由とは・・・・

【かえる先生のコメント】
 監督トルナトーレ、音楽モリコーネ。これは「ニュー・シネマ・パラダイス」のタッグですね。これにオスカー俳優ジェフリーと、興味深い組み合わせなことを知り、急遽観に行ってきました。

 物語中盤まで顔を見せない依頼人というミステリー。鑑定士が依頼人の素性が分からず仕事を打ち切ろうとしたり、その態度に激昂したり、それでも相手を知りたいという興味を膨らめたりと展開が面白いです。

 しかし自分は、ほぼ全ての謎に早くから気づいてしまいました(^▽^;)それでも、終始緊張感を持ち、ラストまでのめり込めたのは、さすがの出来です。
 音楽も良かった。もの哀しさを表現させたら天下一品のエンニオ・モリコーネ巨匠にやられました♪

 鑑定がネタの作品で、見たことある絵画も数点発見できました。それよりも主人公の揺れる心情と、物語の核心を鑑定しながら楽しむといい作品でした。

★★★★☆


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